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全世界をオンラインで繋ぐブロックチェーンの可能性と課題

2019-10-16 14:00

こんにちは!本日、大好きな札幌で開催されたコンベンションNoMapsで「全世界をオンラインでつなぐ ブロックチェーンの可能性と課題」についてパネルディスカッションをやらせていただきましたので、レポートします! #セッションのレコーディングはこちらから閲覧可能です。(後半が特におすすめ)

NoMapsとは

「クリエイティブな発想や技術によって、次の社会・未来を創ろうとする人たちのための交流の場」です。4日間に渡り、医療、地域・地方、働き方、林業など本当に多様なテーマについて議論がなされております。 私が知る限り、ここまでIntellectually Stimulatingな場が大規模で札幌で提供されるのは初めてなので、I am proud of Sapporoですね。

セッション

坪井さんの当日のアナウンス通りのセッションになりましたが、以下、議論のポイントを解説していきます!

【ブロックチェーンはテクノロジーではなく思想である!】の教祖(笑)としては、深い思想の話しをしたくてですね。テクノロジーの話しはゼロにしてやりました!笑) 難易度高めのセッション!オーディセンス置き去り上等!数の集客よりも濃過ぎる世界平和を議論したい! かる〜いセッション、パッション系セッションに飽きてきた方、朝まで生討論的田原総一郎を札幌で触れたいマニアは是非!

all of us

自己紹介・各自取組みの紹介

  • 坪井さんはINDETAIL者で代表取締役CEOを務めている北海道のシリアルアントレプレナー。2009年起業。ゲームと開発で年商10億円。最近は、2事業を売却しEXIT。ブロックチェーンに集中しています。北海道を活性化していくという想いが素敵!

  • 伊藤さんは、博報堂でトークンエコノミーを中心としたブロックチェーン事業をリード。紹介してくれた4つの事例ともブロックチェーンの使い方・価値の可視化という意味でとてもスマートでした!(詳細は内密らしいので、直接、彼まで)

  • ロシアからわざわざ飛んできてくれたVictorは、Outchain LLC CEO 創業者/ Money Zebra Labs CTO 共同創業者。資金調達をする側と投資家を国境を越えて繋げるプラットフォームをアフリカで構築中

詳しくはこちら

私は、札幌で普通の学生(小中高)をやっていたところから世界を変えられると本気で思う実力を身に着けるまでの自分の道のりをお話しました!(まだまだ修行中ですが)

ブロックチェーンの思想と基礎知識 (坪井さん)

「BLOCKCHAIN の本質は、技術ではなく、その思想にある」と考えた時に出てくるブロックチェーンの説明↓ いやあ、しびれる。

nomaps 1

ちなみに、ブロックチェーンよくわからないと思っている方、坪井さんの Whyブロックチェーン をぜひご一読を! (Amazonで驚愕のランキング1位です!)

why blockchain

世界のオンライン比率などの統計データから見るオフライン人口へのブロックチェーン的アプローチ

The global state of digital in 2019レポートの数値をもとに現状整理し、各自コメント。

人口増加率、モバイル保持者の増加率は低いものの、インターネットユーザー、ソーシャルメディアユーザー、モバイルでのソーシャルメディアユーザーの増加率は驚異の10%近く。

digital around the world

北南米、アジア太平洋、ヨーロッパ、アフリカの傾向をまとめるとこういうこと↓

samari

一番盛り上がったのは以下のInternet普及度のスライドで、いろいろ突っ込んでしまいました。

一つの着眼点は、中国のインターネット普及率が世界平均と変わらないこと。57%の普及率で現在の国としての経済規模、Alibabaやテンセントの事業規模を達成できているので、100%になった時、米国経済は中国経済と競争していけるのでしょうか。

Victorがロシアはインターネットが普及しているよ、という話をしてくれたのですが、(グラフを見ても76%)私の家族は日本のおばあちゃんはWifi繋いでないけれど、ロシアのおじいちゃんは繋いでいるな、と思ってしまったり。もちろんN=1なので正式な比較には使えないですが、高齢者層など、先進国でもオンラインになっていない層は意外と多いのです。

internet penetration

続いて坪井さんによる、より高度な問題提起

世界の50%はオフラインもリープフロッグにより急速にオンライン比率の上がる 東南アジアとアフリカは貨幣資本主義、GAFAデータ資本主義を導入して良いのか?

色々話したのですが、数点だけハイライトすると、

  • (実際にバングラデシュでプロジェクトをやってみて)様々な面でグレーゾーンだからやりやすいという一面は否めない
  • 私たちの場合は、作りたい世界(政府に頼らない身分証明)の実現には分散型管理ができて改ざんできないブロックチェーンが向いていた。ただ、すべての国ですべてのシチュエーションにおいてブロックチェーンが最適であるとは限らない(Appropritate Technologyという考え方)ので慎重になるべき
  • アフリカだとルワンダが日本とのリレーション的に注目するべき国!

ちなみに、以下のような無国籍の抱える課題って、日本と無関係ではないのです。

detention

先日、首都圏を襲った台風の時にホームレスの方が住所がないという理由で避難所に入れてもらえなかったり、滞在許可がないという理由で日本にある収容所の外国人が救急車を呼んでもらえなかったり、という現状もあるのです。

上記を踏まえたlibraの役割と期待、もしくは否定的見解

~自由至上主義は国家主義を壊せるのか~

伊藤さんもVladも否定的でした。

Vladは、匿名性、プレイバシ―保護(安全性)、分散性の3つの観点から問題があると指摘。つまり、LibraはFacebook上のIDと結びついており、技術的に未熟で、プライベートブロックチェーンだから分散しているとも言い難い。

伊藤さんは、そもそも国が発行することになっている貨幣を大企業が代替しようとしている時点で思想的に無理があると指摘。Bitcoinの場合は、政府は攻撃相手がいなかったが、Libraの場合はFacebook居てしまったと。

Libra

私の見解としては、まず、Libraは「銀行口座など持っていない発展途上国など世界の成人人口の31%にあたる17億人」向けのサービスの想定だったようですが、Facebook利用者の23憶人のうち、何院がIdentityを持たない17億人に当たるのでしょうか

Mastercard、VISAが支援していた内は、Mass Adoptionの可能性があったので、結構ポジティブだったのですが、彼らが抜けてしまった今、思想的にも技術的にも未熟な取り組みなのが露わになっている気もしています。

ただ、Libraのおかげでブロックチェーンの認知度が上がり、業界のPRに貢献してくれたという点では、業界ではある程度合意があります(笑) そして、Big Tech企業と政府とのパワーバランスという誰も答えを出せない問題の延長線上でFacebookが叩かれているという一面も否めないです。

Libraって技術的にブロックチェーンが必要なんだっけ、と考えてしまったので坪井さんと議論してみたいところ。

これらトークンと地域コミュニティ

完全に時間不足だったので、以下のスライドでごまかしてみる。伊藤さんからもっともっと聞いてみたかったテーマ

token

VladにEthereumやBitcoinブロックチェーン上でトークンが乱立しているが、それらをつなげたトークンエコノミー(要は経済としての仕組み)が作れるのかと聞いたところ、それぞれEther/Bitcoinという仮想通貨にある意味ペッグされているから大丈夫とのこと。 そうであれば、私が最近注目しているPolcadotが最適だなと思ったり。

サマリ

素敵にまとめてくれました!今まで書いてもらった似顔絵の中で一番きれいw

nomaps

大盛況でした!

もうね、満席でした。最高でした。

nomaps

坪井さん、ありがとうございます!めちゃくちゃ尊敬してます。 引き続きよろしくお願いいたします :)

indetail

ウォーキングモデルとしてご指導くださったゆかりさん(札幌でモデル指導できる数少ない実力者です!ご興味のある方はこちらから!)やフィギュアスケートのコーチをやってくれた高村先生など札幌時代にお世話になった方が応援しに来てくれたり、おなじ高校出身の後輩が話しかけてくれて、担任の話で盛り上がったり。本当に楽しかった!

そして初めて親の前で登壇しました。思ったより緊張しなかった。もう少し褒めてほしかったな、とか甘えてみたりw

そしてここで宣言!

forbes

引き続き応援よろしくお願いいたします!

BHIP(ブロックチェーン 北海道イノベーションプログラム)もね!w