私は日本が大好きです。 と同時に、海外での経験が多いので、どうしても構造的な日本の限界が見えてしまいます。
日本に居続けるのは、”What are you doing in Japan?”と言われなくするためなのですが、 そんな中で日本の未来に希望の持てる話を聞いたので、希望が持てなくなったときに読み替えそうと思い、書き残すことにしました。
※ 以下、渋澤 健さんの承諾のもと、おまとめしております。
破壊と繁栄の30年周期
History does not repeat itself, but it does rhyme Mark Twain
① 1960年から30年間は皆さんご存じの通り、日本が世界でGDP2位の国に上り詰めた高度経済成長期の繁栄の時代
② 1930年からの30年は戦中~戦後の破壊の時代
③ 1900年からの30年は、日露戦争での勝利で始まり、大戦景気などで日本が西洋に追い付いた繁栄の時代
④ 1870年からの30年は、明治維新・尊王攘夷・倒幕・開国などの破壊の時代
⑤ 30年ごとに破壊と繁栄のサイクルが繰り返されてきた様子をみてきました。1990年からは失われた時代と言われていますが、それが2020年までの失われた30年だとしたらどうでしょう。
2019年は年号が変わり、2020年は東京オリンピックの年。また、2025年にはExpo 2025 (2025年日本国際博覧会)の大阪での開催が決定しました。経済との関連性は要議論ですが、象徴的なイベントが続くのは確か。
⑥ 2050年までの30年間は、繁栄の30年間になるのかもしれません
韓国のGDPがそろそろ日本を抜くという噂も耳にしますが、Mark Twain及び上記の30年ごとの”Rhyme”が正しければ、頑張る価値はありそう!
#スライドは渋澤さんがご使用になられていたもののメモをもとに再現しています。 #ひとつの見方としてとらえてください。
人口ピラミッドで分析してみると
① 1965年の人口ピラミッド。生産年齢人口の一番下の人数が多い=第1次ベビーブーム世代が働き始め、需要を引き上げた。
② 1990年の人口ピラミッド。生産年齢人口の一番下の人数がまた増加=第2次ベビーブーム世代が働き始め、需要を引き上げるが、高齢人口も少しずつ増え続ける。
③ 2020年の人口ピラミッドの予想。圧倒的に少子高齢化型の人口ピラミッドですね。希望はあるのでしょうか。
③ 2050年の人口ピラミッドの予想。完全に世代交代。過去(高度経済成長期)の成功体験に引っ張られない若者が未来を切り開いていくことに期待、というところでしょうか。
※ 人口ピラミッド画像のソースは国立社会保険 人口問題研究所です。
これは、私の見解ですが、確かに最近の日本の若者は世界に目を向ける、日本内部の問題がわかっている方が多い印象です。彼らが意思決定できるポジションについたときに手遅れにならないようにしなくてはいけないと思います。
以下、渋澤さんの名言集です
- 目標達成表 マンダラート
- 人間とチンパンジーの決定的な違いはイマジネーションのなさ
- チンパンジーは老後を想像できないから、相互の心配もしなくてもすむ
- 言葉からは税金とれない
- おすすめの一冊:育てる力 栗山 英樹
- 一番好きなKuriyama's memo #41:見えない未来を信じる(AIと一緒?)
渋澤健さんプロフィール
シブサワ・アンド・カンパニー株式会社代表取締役、コモンズ投信株式会社取締役会長。複数の外資系金融機関でマーケット業務に携わり、2001年にシブサワ・アンド・カンパニー株式会社を創業。07年コモンズ株式会社を創業(08年コモンズ投信㈱に改名)。経済同友会幹事。著書に「渋沢栄一100の訓現」等。