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飲み会よりかっこいい時間の過ごし方

2019-12-14 12:00

忘年会シーズンですね。 (とは言っても、日本では常に飲み会が多いので、一年中忘年会シーズンといっても過言ではない気も多少しますが(笑) )

最近、「日本で、仕事仲間と集まって仲良くなろう、新しい人に会おう、というときに飲み会以外の選択肢がないことに疑問を抱いている」、「もっとかっこいい時間の過ごし方はないのか」という話になることが多く、__人間関係が深めたいときの飲み会以外の時間の過ごし方__について考えてみようと思います。

太平洋に飛び込むという夜の過ごし方

まずは、私が飲み会文化を疑問視するに至った、最近経験したクレイジーな夜について紹介したいと思います。

ディナーでは終わらない

9月にMicrosoftのお仕事でシアトルに行った時のこと。偶然にもサンフランシスコに住んでいた時からの友人もシアトルにいることが判明し、夜、彼と彼の大学時代の友達と会うことになりました。

彼の友人の家に集合したら、まずは手作りピザがお出迎え!ワインと私が持ってきたチョコとピザという謎のディナーに。 ディナー中、ディナーはプレイベントでしかないぞ、という雰囲気の中、映画を自宅のスクリーンで見る、ボードゲームをする、などの数々の選択肢の中から、ビーチでキャンプファイヤーをしよう!ということになりました。 #日本だったら間違いなく居酒屋に行って、そこで終わっていたような、、(またはカラオケか)

まさかのキャンプファイヤー

友人の家にあった薪を車に乗せてビーチまで移動。(家に薪あるのは普通ではない気もしますが) ビーチにはキャンプファイヤー用の四角い台がいくつか整備されており、他にもキャンプファイヤーをしているグループがいくつかあったので、空いているものをいくつか見つけて、夜の9時くらいから早速火おこし。 #日本だったら間違いなく「火の使用はXX時まで」という厳しくコントロールされていたような、、

意外にも、すぐに火が大きくなり、火を囲んでみんなで”Never Have I ever”などのワードゲームやこれからの人生設計などについておしゃべりをしていたところに、「薪を上げるから混ぜてほしい」と犬のお散歩をしていた青年がやってきました。 #日本だと他人から話しかけられたら無視する人が多いような、、 わんちゃんと遊んで、人生とはなにかみたいな哲学的な話を一通りしたあとに彼は、去っていきました。はっきりとはわからないのですが、おそらくホームレスでした。

そのあと、毎年夏は黒海で泳ぎながら育った私が「泳ぎたいなー」とぼやいていたら、太平洋に飛び込んだら本当に尊敬するよ、でもやらないでしょ」とそそのかしてくるので、太平洋に飛び込んでしまいました。 思ったより水も冷たくなくて、10分くらいは泳いでいました。 そのあとキャンプファイヤーで身体を温めて、それでもきっと寒いだろうと友達が気を遣ってくれて帰宅。

気付き

帰りの車の中で、楽しかったねという話をしているときに、「今日の夜のような過ごし方の日本版ってどういうものなの?」という質問をされて、言葉に詰まってしまいました。 ロシアなら、みんなでQuestというリアル人生ゲームをやったり、別のブログ記事で紹介したImmersive Theatreに行ったりするけれど、日本では飲み会や外食以外の時間の過ごし方がないな、ということに気づかされてしまい、正直とても悲しくなりました。 もちろん、BBQしたり、Airbnb貸し切って料理したりなど新しい面白いアクティビティが日本でも増えてきている実感はすごくありますが!!

意外とみんな持っている飲み会への不満

私だけかと思いきや、皆さま、意外と飲み会への不満をお持ちのようで。 以下4点がよく聞きます。

  • (ほとんどの場合は面白くない)偉い方のお話を聞く夜になりがち
  • 女性は(ほぼ自動的に)男性のお世話係になる
  • 仕事や社会など中身のある話ではなく、エンタメ・恋愛などの世間話になりがち
  • お酒を飲めない・あまり飲みたくない人もいる中でビール・ハイボールのオンパレード

これが嫌というのがきっかけの一つで、大企業を辞めてフリーランス・自営業になったという方もいるほど、、

Microsoftのグローバルチームのチームビルディング

私がマイクロソフトで所属している組織は、外資系企業でも稀にみるグローバルチームです。チームに22名いるのですが、各国に1-2名しかいないため、全員がリモートで仕事しています。そのため、対面で会う機会が会った時のチームビルディングアクティビティでどれくらい人間関係を深められるかがポイントになってきます。

以下、過去のチームビルディングアクティビティの例をいくつか挙げます

  • チームメンバーが日本の会議に出席するためにアメリカから来日した際に、和食の料理教室に参加
  • アジアのチーム全員がチーム会議のために来日した際に緑茶のテイスティング(数時間かけて30種類の煎茶・ほうじ茶・抹茶を飲み比べしました)
  • 新しくチームにジョインした私のオンボーディングのためにマネージャーが来日した際に和菓子作りを体験
  • アメリカにチームメンバーが顔合わせで集合したときにゲーミフィケーションされたアイスブレイクアクティビティを数時間かけて実施
  • 来日中に希望者で鎌倉への日帰り観光を実施

やっぱり、一緒にものを作ったりゲームをしたりすると、食べたり飲んだりしているときには見えない相手の一面が見えたり、普段はしない会話が引き出されたりするので、正直最初は、このアクティビティの意味を疑問視していた私も、今は、チームでスムーズに仕事をするための投資だと考え、これらの時間を重宝するようになりました。

うちのグローバルチームのディナーもとてもフラットでフランクです。アルコール量もそんなに多くないですし、上下関係気にせず、話したい人と好きな話題について自由に話せる時間です。

優秀な人材の流出を防ぐためにも新しいアクティビティが必要

飲み会以外の人間関係を深めるアクティビティを見つけるのは、日本人のQOLを向上させるだけではなく、優秀な人材を組織・日本に留めさせることにも繋がると思っています。

外国の方はお酒に強い方も多く、飲み会が好きな方が多いのも事実です。ただ、彼らは飲み会以外のグループアクティビティアクティビティも好きで、バランス良くどちらもこなすという印象です。 先日、日本で働いている同年代の外国人友達に誘われて東京地下 メトロ地下謎への招待状をみんなでクリアしたのですが、話を聞くと、他にもいろんなアクティビティにチャレンジしているそうな。

先日、久しぶりに純・日本の組織の飲み会にお邪魔させていただく機会があったのですが、少々辛かったです。戦略コンサル時代に苦手だったあの感じが思い出されました(笑) たまには新鮮で私も好きですが、前述のグローバルチームのチームビルディングを経験してしまうと、純・日本の組織では働けなくなるような気もしてしまいました。

飲み会文化が優秀な人材がグローバルチームに流れていくきっかけになるのってもったいないじゃないですか。

終わりに

居酒屋の市場規模を算出したり、飲み会の歴史を調べたりはしていませんが、居酒屋が外食店界でかなりの力を持っていることは容易に想像がつくので、実際問題、経済的利益の観点から飲み会文化を薄めることは居酒屋の猛反発に合い、実現は結構難しいであろうことは認識しています。

ただ、飲み会よりもかっこいい新しい時間の過ごし方、人間関係の深め方を見つけていくことが人生を豊かにすることも間違いなく、個人で始めていけることでもあるので、少しずつ変化が起きてくることを楽しみにしています!

今、今年の振り返りと、今年読んだ本の中のTop10を記事にまとめています~